大阪 最後

もう一つ大切なことを
ジャッジングはチームワークです。
今回久々のジャッジで、ちょっとの間勘が戻りませんでしたが、この部分です。
審査員長を指名された場合、私は、通常、主催に連絡を取って先ず、おおよその事を確認します。会場、リンクの広さ、スタッフ。コースデザインにとって重要なのは、リンクの広さと使える障害の確認です。会場によって、悪天の影響を考慮します。また、スタッフの熟練は進行に影響します。事前にある程度の情報は得ておきます。
私の場合は座標でセットするので、巻き尺とコロコロも用意してもらわなければなりません。また、デザインを担当するコースをある程度、他のジャッジと打ち合わせておきます。
参加申し込みがまとまった時点で、進行を打ち合わせます。今回は、愛知印刷さんがまとめたので、進行を決めるのは大変楽でした。各リンクの終了時間が同じになるように組むわけです。ここで、必要ならコース分担を調整します。今回はここで、少し調整が入りました。
競技会の前日、他の審査員とチーフ、主催を交えて、打ち合わせを行います。ここで意思の疎通を図っておくことも重要です。今回は、というより今回もなんですが、私は座標でコースをセットするつもりでしたので、その確認が出来てとても助かりました。

ご存知のようにアジリティー競技は、数が出てくるため、1走づつの時間を詰めていくことが、全体の進行に影響します。参加者に速やかにスタートして、速やかに出ていただき、次の人がスムースにスタートというリズムを作りたいところです。一人の走りで10秒違ってくると、300走では1時間弱違ってくるので、わずかな時間の累積を常に考えています。
この部分で大切なのは、ジャッジアシスタントとのコミュニケーションや呼び出し係やスタート係へのアドバイスです。それと同時に、トラブルに対する防止措置を出来るだけとっておきます。トラブルによる中断は思わぬ時間を消費します。これはグランド係への指示の徹底や、スチュワードの動きを見て、必要な処置をします。場合によっては、ポジションの交換さえ行います。
今回一人のグランドには、犬がゴールした後ではなく、通過したらすぐに障害のメンテナンスを行うようにという指示を3回出す必要がありました。もう一人のグランドは、何の指示をしなくても必要な対応を取ってくれました。
ジャッジアシスタントには、用意が出来たらこちらに合図するように指示してあります。私は更にジャッジアシスタントに、合図を要求するパフォーマンスも行いました(いつもですが)。
スタート係は重要です。センサーが不調になった時には、スタート係のストップウォッチのタイムが必要になります。タイムが必要になるのは通常、トラブルが発覚した時=次の人のスタート準備が整ったあたりです。私は、準備が出来たらホイッスルでスタート係に合図しますが、その合図があるまではストップウォッチをリセットしないよう指示しています。
さらにスタート係には、自分の番が来たことを参加者に明確に指示してスタートを促す事、更に次の参加者が、前の参加者がまだ走ってる最中にスタートしないよう、私が合図するまではスタートのハードルの前に居続けるようにも指示します。そう、スタート係は割と大変なんです。
ジャッジアシスタントとは絶えずコミュニケーションを取っています。ジャッジアシスタントの作業の処理が、進行に大きく影響するからです。
呼び出し係は声が大きい人の方が良い事、呼び出しはゼッケン番号ではなく、名前で行うことを指示します。個々のスチュワードには、以上の指示を行います。
最後に2点、常に世界を見ているように、くれぐれも自分の世界に浸らない事、そして今日は戦争であること、喰える時に喰う、出せるときに出すことを指示します。
繰り返しです。ジャッジングはチームワークです。主催の藤倉君、チーフの松原君、ジャッジの進藤さんと岡部さん、いつもお世話になっている愛知印刷さん。そして一つの目標に向かって、チームで作業したことが、あなた方の将来に何らかのプラスになることを願っている専門学校の皆さん、たくさんの無理を言いましたが、ありがとうございました。また次、同じチームで仕事できる日があることを願っています。

大阪 AG3

今回は3リンク、そのすべてのコースのセットを確認したかったのと、私の担当分の3度アジリティーのコースを朝一で手直ししたかった。で、朝4時にスマホの目覚ましをセットした。が、目が覚めたのは5時だった。忙しいことになった(-_-;)
コースを手直ししてPDFに落とし、コンビニに走った。一番近くのコンビニは、USBのインターフェイスがバカになってて読み込めなかった。別のコンビニに走った。6時に一人だけタクシーで行くつもりが到底間に合わず、6時半出発の車に便乗させてもらった。車の中で、コース図に座標を入れる。
予報通り会場は好天で、風もなくグランドも芝の良い状態だった。今日は思う存分、走れそうだ。慌ただしくコースをセットする。座標を使ってセットするときは、複数の人がいると圧倒的に速い。今回は、主催の藤倉君、チーフの松原君、それにジャッジの進藤さんと岡部さんがいたので、アッという間にセットできたが、用意されてるトンネルの長さが違って、私のリンクだけ遅れた。間違いは常にある(-_-;)

3度アジリティーオープニング、端から端までで、ぎりぎりのセット。というわけでも無いが1は逆飛びにした。通常はそれで、サイドチェンジが一つ増える。ハンドラーの運動量も多くなる。それが犬を刺激する要因になる。一人だけ1を反対から飛ばしてしまった人がいた。また、1人だけ12トンネルに行かれてしまった人もいた。そして何人かの人に、左ワンサイドで処理されてしまった。
コース図通り、7トンネルの出口は、シーソーから6ハードルへの強烈なトラップ。でもここの6ハードルは、ハンドラーが先に行ってのイン処理ではなく、オーバー的な処理をしてほしかった。この場合のイン処理は、ハンドラーの移動に時間がかかる。私は、切り返し(リアスイッチ)を選択します。
8ロングジャンプは当日、ハードルに替えました。
右左が変わりますが、11ハードルも私は切り返しを選択します。その上で2ハードルの右側を通るでしょう。
131517は、このコースのちょっと気にいらない部分、同じような処理が続くことになります。
18スラロームに対して、7トンネル出口は、当然トラップですが、16トンネルの出口が外を向いてるので、ハンドラーには時間的には余裕があるところです。
スラロームからドッグウォークは、割とイージーにとらえて人が多かったようです。思ったよりもトンネルに入ってました。
フィニッシュは、RCの勢いが生きるようにセットしました。
この日だけの事ですが、今のところRCは、関東より関西が上かなという印象が残りました。
今日は、登りを取られた犬は一つもいませんでした、残念!
ということでコース解説はこれで終わりです。お付き合いいただきました皆さんありがとうございます。
何はともあれ、お天気に恵まれることが何よりですね。当日ご参加の皆さん、ありがとうございました。

大阪 JP1

JP1

つづき、ジャンピング1度
ジャンピング1度と3度は進藤ジャッジとの共同制作。私は割と共同制作が多い(笑)
アジリティーと違ってジャンピングは少々難しくても、昇格に関わらないので、思い切ってデザインできます。
私はちょくちょく、ハンドラーに冒険を要求します。このコースでは8の処理。裏で受けてオーバーエアーを想定しています。表側まで行っても処理できますが、7と8の後でオーバーランがついてきます。
このコースは、深い旋回が多い。深い旋回の多いコースは、私は好きですが、コース全長が増えます。コース全長は、私は障害間をリミットで作るので、最後の番号札の数x7 プラス 6mのトンネルの通過回数それにオーバーランの部分を加えた数になります。このコースですと 17x7+6x3+α=137+α 実測175なのでα=38ですね
2のトンネルはオーバーランを押さえるように、6のトンネルはオーバーランしていただくと、ラインがつながります。が、ラージは、元気な子が多くて、苦労されてたと思います。
ゼッケン70のシェルティーは、スラローム前のハードルで、ややケアが不足したのかバーが落ちましたが、27秒台で回ってきました。ラージも1頭、ノーミス27秒台がいました。

大阪 AG2

チーフの松原君から、どうやってコースを作るのかと聞かれました。それは内緒なんですが、気を付けていることはいくつかあります。
先ずなんといっても安全性、前提は速いボーダーです。スピードのあるボーダーでも危険性が無いように心がけます。
次に私が求めているのはスピードです。出来るだけ犬のスピードを引き出せるようなデザインを心掛けています。スピードを引き出すことによって、アジリティーの様々な問題や醍醐味が出てくると考えています。ハンドラーの微妙な動き、コマンドの正確なタイミング、意外なトラップ、、、
逆に言うとスピードが死んでしまうようなセットは好きではありません。いわゆるUの字のトンネル。360度ターンをして同じ方向に進むハードルの飛ばせ方は、まったく無意味だと思っています。
私は出来るだけ旋回速度が上がるようにデザインしています。従って、コース全長が長い方が好きです。オーバーランを引き出すようなセットが好きです。私のコースは原則、障害間はマックスで作っています。
規定変更で、障害間の間隔が、犬の走行ラインではなく、障害間の直線的な間隔に変更されました。これはコースデザイナーにとっては、画期的な変更でした。それまで同じ配置で、通常の飛びと裏飛びとでは、障害間の間隔を考慮する必要があったのが無くなったのです。ハードルのどちら側にも間隔を変えることなく番号札が置けるようになりました。
他に、早い回に2回ハードルを飛ばせることサイドチェンジを多くすること、リンクを広く使う事、リンクに偏らない事を気を付けています。ジャッジングのしやすさは、かなり後回しになってます。コースデザインに関わるアジリティーの規定はたった三つしかありません。それも尊重するようにしています。

ということで前置きが長くなりましたが2度アジリティー。実際のコースは15と17の番号札は反対側に置いてありました。
オープニング、実際にやってみるとそれほど難しいセットではありませんが、心理的にはプレッシャーがかかりそうなセットです。業界用語でトリッキーなセットと表現されます。
このコース図通りの15だとレンガのトラップ性はかなり強くなります。同時にシーソーも厳しくなります。当日のコースは17が裏飛びでした。9ハードルのトラップ性がこのコース図よりも強くなります。同時にスラロームの確実性も少し絡んできます。
13シーソーは、スモール・ミディアムには厳しかったかなと思ったんですが、皆さん、良くトレーニングされてました。ネ!

大阪 JP2

JP2

つづき 2度ジャンピング
私は座標を使ってコースをセットします。コース図を撮影した画像が、その座標が入ったものです。
上から12メートルのところに線が引いてあります。この線が実際に、巻き尺を引いておく部分です。障害の近くに書いてある数字の上の数字のところが巻き尺の位置で、下の数字のところまでコロコロを転がしていきます。そこが障害の中心が来るように置けばセットできます。スラロームやタッチ障害の場合は、入りと出の位置でセットします。
アメリカのコースデザイナーは、この座標が、一発で全障害分、出てきますが、私が使っているアジリティーブルースでは、障害のプロパティーを見ないとわかりません。いちいちプロパティーを表示させるのは面倒なので、1メートル方眼でコース図を表示して、目分量で読んでます。大体これで正確です(-_-;)
ただ、手作業で入れてるので私は割と間違えます(笑)先日の秋ヶ瀬の練習会に提供したジャンピングの3度は、肝心の障害が2.5mもずれていて、何のトラップにもなってませんでした。

さて、2度のジャンピング、スタートのハードルが通常とは逆向きに飛ばせるようにセットされています。3度のAGもそうでした。安易に難度を上げる手法で、あまり感心しませんが、お気付きのように、オープニング、アジリティーの一度と一緒です。そこで逆向きにしました。
789はスピードに乗せていく部分で、このコースの重要な部分です。スピードのあるラージなら、流れの中でほとんど自動的にオーバーになる計算だったんですが、実際はどうだったんでしょう?
このコースのベースは3度なので、それもアップしておきます。

大阪 AG1

昨日の大阪の競技会ご参加の皆さん、ありがとうございました。天候にも恵まれて、ジャッジをしてても、皆さんの走り楽しませていただきました。
さて、ひさびさの公式戦ジャッジ、ちょっとの間、勘が戻りませんでした(笑)周りの状況への配慮が欠けた。ミーティングの時、各スチュワードの注意事項を連絡するのが常なのに、忘れた。特に、競技中は常に世界を見ているようにとのアドバイスができなかったのは痛かった!

あまりしないことなんですが、コースデザイナーとして、コースのデザイン上のことを紹介しようと思います。まず1度AG
一度AGのコースデザインは難しい。一番神経を使いました。昇格がかかってますから、変なコースは作れません。だからと言って、目の前の障害を飛んでればゴールできてしまうようなコースも作るわけにはいきません。それなりのハンドリングを要求しました。
オープニング:日本のコースを走りなれてる人には、私のコースは異質だと思います。日本のコースはコントロールを要求する部分が強い。スピードよりもスピードコントロールを要求します。このコースのオープニング、そしてフィニッシュは逆です。前に行かすことを要求しました。オープニングはそこにシーソーの確実性も絡めました。シーソーのそばに引っ付いていたんでは、次のタイヤが難しくなります。あるいは前に進むコマンドトレーニングがされていることを要求しました。
ここは、ミディアムでトップだったシェルティーが見事でした。まさに異次元の仕上がりでした。Aランプに誘導する部分。ここは逆に、犬を自分の方に引き寄せたいところです。7を飛び終わったときに犬は3トンネル出口を向いています。オープニングで前進意欲の高まった犬に対して、このタイミングでAランプのコマンドは危険です。犬にとって障害へのコマンドは、ゴーコマンドと同じく「ススメ」という意味を持つからです。
スラロームの次のトンネルの後は、ドッグウォークのRCを想定して作っています。
ドッグウォークのRC,特にラージは素晴らしかったです。が、そのあとのこのコースの数少ない旋回部分の処理は、あまりよくありませんでした。
最近よく聞くことですが、「RCのトレーニングに追われて、ハンドリングのトレーニングがおろそかになってる」な感じでした。もうすぐフライトの出発時間なので、続きは次に

大阪 競技会

うみふれ

今日は大阪、堺市の海とのふれあい広場で行われる競技会に審査員長で来ています。
準備万端出来たはずなんですが、朝一4時から準備をするつもりが、なぜかアラームが鳴らなくて、忙しい目にあいました。コースは出来ていたんですが、ミラーにしたくて、座標を頼りにミラーをつくりコンビニで印刷。一件目のコンビニはプリンターの不調で別のコンビニへ。朝6時に出るつもりが6時半になり、すべてのコースを自分でセットするつもりが、二つしかできませんでした。
競技自体は、陽気にも恵まれて、つつがなく進行し、とても充実した大会になりました。
私は疲れ切りました。ホテルに帰ってゆっくり風呂に入ったらすでに6時過ぎ、コロナの折、7時オーダーストップなので、居酒屋に駆け込んで席を作ってもらい、何とか一杯ありつけました。


川崎セミナー

JP3
スターティングポジション JP3
AG2
スターティングポジション AG2
美味しかった

今日は恒例の川崎セミナー、この時期は月一のマンスリーセミナーになってます。メンバーはいつもの顔ぶれ、朝ジャンピング、お昼はカレー、恒例のアミダ、午後はAG、いつもの流れ(笑)、
今回は、会合があったのでちょっと早めに終了、夜は焼き鳥屋さん。

関西へ

除雪完了
西神中央
龍神丸

今日から関西出張
朝一で除雪しておいて、空港へ
明日は川崎セミナー、明後日は大阪ジャッジ。
暖かそうで助かる。
大丸で惣菜買って、部屋飲みも考えて、大丸視察。
さすがに都会は物価が高い。惣菜買って、酒買ったら、飲みに行くのと変わらないほどかかりそう。
で、夜は恒例の龍神丸!