
日本はもちろんオーソドックスなハンドリングだ。コンタクトも止める。

ところでこの大会では、ハードルを向こう側から飛ばす、いわゆるオーバーの処理が明暗を分けた局面がいくつかあった。それもどちらかというとオーバーのトレーニングが、マイナスに作用した結果が多かったように思う。

アルフさんは、かなりアブノーマルな、オーバーを要求するコースを作った。オーバーを要求することで、流れを引き出すコースもできる。

しかし、流れを阻害してまで、オーバーを要求するコースを造る必要性はどこにあるのだろうか?それに比べベルントさんは、あくまでもノーマルな配置だけを使って、コースの難度を引き上げた。

そのベルントさんのコースで、オーバーしなくて良いところでオーバーして失格した犬が出た。画像は、スイスの女性ハンドラーのオーバーの処理。最初のハードルを飛んだ勢いに加えて、右足、右手を使って犬を押している。

押すことによって、逆方向からの引き戻し(ハードルを向こう側から跳び越える)の動作を引き出しやすい。続く画像には、その後のハンドラーの足の位置が、わかりやすく出ている。ハンドラーはブラインドクロスを使っているが、ウィングの裏に逃げ込むようにポジションし、同時に再度を切り替えた。見事な体の使い方だが、これだけの処理ならリアで十分できるはずである。

あるいは、一旦先行スイッチで受けておいて、ブラインドクロスを加える手もあるだろう。