大阪 AG2

チーフの松原君から、どうやってコースを作るのかと聞かれました。それは内緒なんですが、気を付けていることはいくつかあります。
先ずなんといっても安全性、前提は速いボーダーです。スピードのあるボーダーでも危険性が無いように心がけます。
次に私が求めているのはスピードです。出来るだけ犬のスピードを引き出せるようなデザインを心掛けています。スピードを引き出すことによって、アジリティーの様々な問題や醍醐味が出てくると考えています。ハンドラーの微妙な動き、コマンドの正確なタイミング、意外なトラップ、、、
逆に言うとスピードが死んでしまうようなセットは好きではありません。いわゆるUの字のトンネル。360度ターンをして同じ方向に進むハードルの飛ばせ方は、まったく無意味だと思っています。
私は出来るだけ旋回速度が上がるようにデザインしています。従って、コース全長が長い方が好きです。オーバーランを引き出すようなセットが好きです。私のコースは原則、障害間はマックスで作っています。
規定変更で、障害間の間隔が、犬の走行ラインではなく、障害間の直線的な間隔に変更されました。これはコースデザイナーにとっては、画期的な変更でした。それまで同じ配置で、通常の飛びと裏飛びとでは、障害間の間隔を考慮する必要があったのが無くなったのです。ハードルのどちら側にも間隔を変えることなく番号札が置けるようになりました。
他に、早い回に2回ハードルを飛ばせることサイドチェンジを多くすること、リンクを広く使う事、リンクに偏らない事を気を付けています。ジャッジングのしやすさは、かなり後回しになってます。コースデザインに関わるアジリティーの規定はたった三つしかありません。それも尊重するようにしています。

ということで前置きが長くなりましたが2度アジリティー。実際のコースは15と17の番号札は反対側に置いてありました。
オープニング、実際にやってみるとそれほど難しいセットではありませんが、心理的にはプレッシャーがかかりそうなセットです。業界用語でトリッキーなセットと表現されます。
このコース図通りの15だとレンガのトラップ性はかなり強くなります。同時にシーソーも厳しくなります。当日のコースは17が裏飛びでした。9ハードルのトラップ性がこのコース図よりも強くなります。同時にスラロームの確実性も少し絡んできます。
13シーソーは、スモール・ミディアムには厳しかったかなと思ったんですが、皆さん、良くトレーニングされてました。ネ!