JKCとして北海道で初めての災害救助犬試験
Category Archives: 救助犬
2005年原野救助犬試験
この年は関東からの遠征もありました。
GPSと救助犬 2005
GPSと救助犬 2005
2005年10月30日 千歳市郊外
主催 北海道ボランティアドッグの会
協力 北海道エコ・コミュニケーション専門学校 ドッグトレーナー科
白鳥の渡り
懸念された雨もほとんど降らず、南へ渡る白鳥の群れの下、2005年の原野の救助犬試験を行いました。
参加頭数19頭うち14頭が新規受験の犬でした。
捜索範囲は以下にあるように、狭い区域で24ha、広い所では37haもありました。
制限時間は3時間です。
朝のミーティング
今年の北海道は暖かく、キノコ取りの人もまだかなり出ているようでした。
シカの足跡は多数ありましたが、鹿に混じって熊の足跡もありました。
熊の足跡は古く、キノコ取りが多数入っているので、いる心配はありませんでした。
ミーティング説明
試験のテーマは、捜索能力が第1のテーマですが、自分自身と犬の安全管理、サポーターの安全管理です。
捜索者自身が行方不明になったり、犬が事故にあったりしないようにすること一番です。
ハンドラーには、GPSの操作をマスターしたサポーターを一人ずつつけました。
ハンドラーはこのサポーターを伴い、GPSに予めインプットしてある自分の受け持ち区域を
GPSが示す自分自身の軌跡をもとに捜索経路を決め、系統立てた捜索を行なうことになります。
朝のミーティング、参加者、役員、サポーター、ヘルパー
今回の参加者は全員、それなりの犬であれば反応できた位置までヘルパーに接近しています。
捜索の詳細については、GPSが記録したデータを元に、ムービーを添付しましたので参考にしてください。
例によって、ハンドラー自身のコメント、ヘルパーとサポーターのコメントを添付しました。
(ただし、11月9日現在、コメントはまだ集まっていません。集まり次第、追加していきます)
関東から参加の高野さん 終了時の挨拶
審査員長 山田先生の終了時の挨拶
個々の作業の詳細についてはハンドラー名をクリックしてください。
チーム名 | 作業開始時間 | 終了時間 | 作業時間 | 捜索距離(m) | 面積(ha) | ||||
エリア1 | 1 | 村木マーブル | 9:22 | 12:16 | 2:53:59 | 4565 | 24.3 | 未発見 | 不合格 |
2 | 高野ベンケイ | 12:56 | 14:58 | 2:01:45 | 3709 | 24.3 | 未発見 | 不合格 | |
エリア2 | 1 | 関ジェシー | 9:26 | 12:05 | 2:39:04 | 4429 | 27.1 | 未発見 | 不合格 |
エリア3 | 1 | 上田ウリエル | 9:15 | 12:05 | 2:49:42 | 6317 | 28.8 | 未発見 | 不合格 |
エリア4 | 1 | 葛西ソラ | 9:32 | 11:33 | 2:01:01 | 5617 | 26.7 | 発見 | 合格 |
エリア5 | 1 | 小林リック | 9:21 | 10:16 | 0:54:47 | 2076 | 25.7 | 発見 | 合格 |
2 | 山美3号 | 10:43 | 13:54 | 3:11:28 | 6646 | 25.7 | 未発見 | 不合格 | |
エリア6 | 1 | 大沢ジャック | 9:05 | 9:57 | 0:51:23 | 2529 | 27.7 | 発見 | 合格 |
2 | 上林オハギ | 10:15 | 13:04 | 2:48:54 | 4956 | 27.7 | 発見 | 合格 | |
エリア7 | 1 | 高野トキ・カズ | 9:27 | 11:13 | 1:46:36 | 2757 | 27.1 | 発見 | 合格 |
2 | 大沢ホリー | 11:57 | 14:45 | 2:48:34 | 5331 | 27.1 | 未発見 | 不合格 | |
エリア8 | 1 | 中谷ヴレス | 9:47 | 11:13 | 1:26:01 | 3741 | 27.2 | 発見 | 合格 |
2 | 小林オグリ | 12:03 | 14:32 | 2:28:58 | 6787 | 27.2 | 未発見 | 不合格 | |
エリア9 | 1 | 大庭モンジュ | 9:17 | 12:48 | 3:30:41 | 7288 | 37.2 | 未発見 | 不合格 |
2 | 安田ボウ | 12:48 | 15:57 | 3:08:46 | 6291 | 37.2 | 未発見 | 不合格 | |
エリア10 | 1 | 沖レイラ | 9:11 | 10:57 | 1:45:39 | 4842 | 33.1 | 発見 | 合格 |
2 | 田野岡ジュディ | 11:17 | 12:01 | 0:43:30 | 1799 | 33.1 | 発見 | 合格 | |
エリア11 | 1 | 田中ミミ | 9:27 | 12:05 | 2:57:40 | 7570 | 33.9 | 未発見 | 不合格 |
待機中の参加者
待機中の参加者
GPSと救助犬 2005
2005年10月30日 千歳市郊外
主催 北海道ボランティアドッグの会
協力 北海道エコ・コミュニケーション専門学校 ドッグトレーナー科
懸念された雨もほとんど降らず、南へ渡る白鳥の群れの下、2005年の原野の救助犬試験を行いました。
参加頭数19頭うち14頭が新規受験の犬でした。
捜索範囲は以下にあるように、狭い区域で24ha、広い所では37haもありました。
制限時間は3時間です。
白鳥の渡り
朝のミーティング
今年の北海道は暖かく、キノコ取りの人もまだかなり出ているようでした。シカの足跡は多数ありましたが、鹿に混じって熊の足跡もありました。熊の足跡は古く、キノコ取りが多数入っているので、いる心配はありませんでした。
ミーティング説明
試験のテーマは、捜索能力が第1のテーマですが、自分自身と犬の安全管理、サポーターの安全管理です。捜索者自身が行方不明になったり、犬が事故にあったりしないようにすること一番です。ハンドラーには、GPSの操作をマスターしたサポーターを一人ずつつけました。ハンドラーはこのサポーターを伴い、GPSに予めインプットしてある自分の受け持ち区域をGPSが示す自分自身の軌跡をもとに捜索経路を決め、系統立てた捜索を行なうことになります。
朝のミーティング、参加者、役員、サポーター、ヘルパー
今回の参加者は全員、それなりの犬であれば反応できた位置までヘルパーに接近しています。捜索の詳細については、GPSが記録したデータを元に、ムービーを添付しましたので参考にしてください。例によって、ハンドラー自身のコメント、ヘルパーとサポーターのコメントを添付しました。(ただし、11月9日現在、コメントはまだ集まっていません。集まり次第、追加していきます)
関東から参加の高野さん 終了時の挨拶
審査員長 山田先生の終了時の挨拶
個々の作業の詳細についてはハンドラー名をクリックしてください。
チーム名 | 作業開始時間 | 終了時間 | 作業時間 | 捜索距離(m) | 面積(ha) | ||||
エリア1 | 1 | 村木マーブル | 9:22 | 12:16 | 2:53:59 | 4565 | 24.3 | 未発見 | 不合格 |
2 | 高野ベンケイ | 12:56 | 14:58 | 2:01:45 | 3709 | 24.3 | 未発見 | 不合格 | |
エリア2 | 1 | 関ジェシー | 9:26 | 12:05 | 2:39:04 | 4429 | 27.1 | 未発見 | 不合格 |
エリア3 | 1 | 上田ウリエル | 9:15 | 12:05 | 2:49:42 | 6317 | 28.8 | 未発見 | 不合格 |
エリア4 | 1 | 葛西ソラ | 9:32 | 11:33 | 2:01:01 | 5617 | 26.7 | 発見 | 合格 |
エリア5 | 1 | 小林リック | 9:21 | 10:16 | 0:54:47 | 2076 | 25.7 | 発見 | 合格 |
2 | 山美3号 | 10:43 | 13:54 | 3:11:28 | 6646 | 25.7 | 未発見 | 不合格 | |
エリア6 | 1 | 大沢ジャック | 9:05 | 9:57 | 0:51:23 | 2529 | 27.7 | 発見 | 合格 |
2 | 上林オハギ | 10:15 | 13:04 | 2:48:54 | 4956 | 27.7 | 発見 | 合格 | |
エリア7 | 1 | 高野トキ・カズ | 9:27 | 11:13 | 1:46:36 | 2757 | 27.1 | 発見 | 合格 |
2 | 大沢ホリー | 11:57 | 14:45 | 2:48:34 | 5331 | 27.1 | 未発見 | 不合格 | |
エリア8 | 1 | 中谷ヴレス | 9:47 | 11:13 | 1:26:01 | 3741 | 27.2 | 発見 | 合格 |
2 | 小林オグリ | 12:03 | 14:32 | 2:28:58 | 6787 | 27.2 | 未発見 | 不合格 | |
エリア9 | 1 | 大庭モンジュ | 9:17 | 12:48 | 3:30:41 | 7288 | 37.2 | 未発見 | 不合格 |
2 | 安田ボウ | 12:48 | 15:57 | 3:08:46 | 6291 | 37.2 | 未発見 | 不合格 | |
エリア10 | 1 | 沖レイラ | 9:11 | 10:57 | 1:45:39 | 4842 | 33.1 | 発見 | 合格 |
2 | 田野岡ジュディ | 11:17 | 12:01 | 0:43:30 | 1799 | 33.1 | 発見 | 合格 | |
エリア11 | 1 | 田中ミミ | 9:27 | 12:05 | 2:57:40 | 7570 | 33.9 | 未発見 | 不合格 |
GPSと救助犬 2004
2004年度、秋の救助犬試験のレポートです。今年は10月31日、昨年と同じ千歳市の郊外で行ないました。今年の参加者は12名、ヘルパーは10名、サポーターは12名でした。審査は救助犬富山の山田先生、総合的なマネジメントは私柳生が行ないました。(詳細は案内書を添付します)
先ずエリアですが、昨年より参加者が大幅に減ったにもかかわらず、捜索エリアは広くしました。昨年の実績から、それなりの能力を持った犬なら、ハンドラーが系統立てた捜索さえすれば探しだせる事を予想したからです。結果はどうだったでしょうか?
1・エリアの全貌です。
2・結果
最後に10のエリアだけ、ヘルパーが未発見で残りました。ここは広いので三つに分割し、比較的、ラクにヘルパーを見つけた3チームに捜索に当たらせました。結果、見事に短時間で発見しました。これは、個々の捜索ユニットのエリアを決めるマネジメントの部分で、より実戦的な試験が出来たと思います。2004年の4月に、実際の行方不明者の捜索にあたり、エリアを分割し、それぞれのエリアをつぶしながら、捜索作業を進めました。その手法と同じで、試験も実際の捜索とほぼ同じ対応が出来ることがわかりました。
3・試験の準備 用意するもの
秋の救助犬の装備 | ||
本部用 | ||
炭火バサミ | 炭は1表でよい | |
ドラム缶の半切り | ||
金網 | ||
鍋 | ?不要? | |
ヤカン | もう一つ欲しかった | |
水 | ポリカン大1小1 | |
テーブル | 3 | |
イス | 10 | |
テント | ハイテク2機 | |
テントの押さえ | 杭・ロープ | |
サポーター・ヘルパー用 | ||
食料品 | ||
お餅 | お昼用 | 3袋でよい |
カップラーメン | お昼用 | 人数分 |
生徒朝食 | 菓子パン | 人数分かける2 |
ヘルパー昼食 | 菓子パン | 人数分かける2 |
ヘルパー用 | ||
ブルーシート | ヘルパーの人数分用意した | |
荷造り用のシート | ||
カモネット | 10 | |
カッパ | 必要 | |
連絡用 | ||
生徒の携帯の番号 | 予め必要 | |
参加者の携帯の番号 | 予め必要 | |
無線機 | ハンディ2 | |
モービル2 |
このほかに、ハンドラー用のGPSとリュック、本部用のGPSなどを用意しました。
GPSを使って、救助犬試験をするためには、次の作業が必要です。
1 会場を見つける
2 エリアを決める:これは、実際に現場に行き、GPSでログを取りながら、一つ一つのエリアを確認します。林や藪の程度、道路の状況など、現場に行かないと正確なことはわかりません。また、ヘルパーの隠し場所もある程度の見当をつけておきます。3 エリアの確認:GPSからログを引き出し、25000分の1の地形図で確認します。それぞれのエリアの広さなどを調整します。
4 エリアが決まったら、そのエリアを囲むようにルートを作ります。今回は10個のエリアを作りました。そして、このエリアを一つずつそれぞれ別のGPSに転送しますが、その前にこのエリアに付属するウェイポイントの番号をGPSで見やすいように二桁にしておきます。
それぞれのGPSは、電池を入れ替え、それまでのデータは全て消しておきます。現在、会では10個のGPSがありますので、作るエリアは10個が妥当です。
以後は、試験当日の作業になります。
5 GPSでログをとりながら、ヘルパーを配置します。この作業はかなり時間がかかります。このヘルパーの位置が、後でハンドラーの捜索を解析していくポイントになります。
4・マネジメントその他:今回もヘルパーの配置、救助犬とハンドラー、およびそのチームのサポーターの派遣、回収。ヘルパーの回収などでマネジメントは大変でした。実際の捜索に当たっても、エリアの決定などをはじめ、マネジメントは大変重要になってきます。今回は、私が担当しましたが、これを専門に見る人が必要だと思います。
今回、ヘルパーの装備にカモネットを加えました。カモフラージュのネットで、従来のブルーシートに比べて格段に視認性が弱くなっています。
5 合否:
エリア | 外周 | 面積 | 捜索時間(分) | 捜索距離(m) | 捜索の速度(時速) | 合否 | |
1 | 平野ジョー | 2,150 | 27.1 | 126 | 5,124 | 2.44 | 合格 |
2 | 葛西ソラ | 2,297 | 27.1 | 69 | 2,690 | 2.34 | 合格 |
3 | 浜川リン | 2,038 | 24.9 | 69 | 3,416 | 2.97 | 合格 |
4 | 太田カズオ | 2,229 | 27.1 | 135 | 4,283 | 1.90 | 合格 |
5 | 菊地ポン | 2,351 | 18.2 | 35 | 2,173 | 3.73 | 合格 |
6 | 藤倉パラ | 1,810 | 19.8 | 55 | 2,303 | 2.51 | 合格 |
7 | 沖レイラ | 1,669 | 18.1 | 145 | 5,342 | 2.21 | 不合格 |
8 | 大沢ジャック | 2,230 | 20.6 | 78 | 4,000 | 3.08 | 合格 |
9 | 合浦ジェシー | 2,854 | 33.5 | 110 | 4,466 | 2.44 | 不合格 |
10 | 中谷ブレス | 2,742 | 37.2 | 175 | 10,009 | 3.43 | 不合格 |
2-2 | 田中シェパ | 2,297 | 27.1 | 15 | 604 | 2.42 | 合格 |
6-2 | 高野ジュディ | 1,810 | 19.8 | 44 | 1,593 | 2.17 | 合格 |
10-1 | 藤倉パラ | 1,250 | 9.3 | ||||
10-2 | 菊地ポン | 1,383 | 11.8 | 28 | 1,164 | 2.49 | |
10-3 | 田中シェパ | 1,616 | 16.1 | ||||
のべ | 30,726 | 338 | 1,084 | 47,167 | 2.61 |
付録:レポート
1・岩渕 千里
10月31日朝6時学校出発→千歳の会場へ。
7時頃ヘルパー移動。9時捜索開始!
私は平野&ジョーのアシスタントとして参加させていただきました。私の格好はスニーカー、下がウィンドブレーカーに下がトレーナーでした。後に長靴にしておけばと後悔・・・。
捜索エリアに着いてすぐに問題発生!平野さんはエリア2を探すはずが、GPSにはエリア1が入っていました。平野さんはすぐに柳生先生に連絡しましたが、つながらず、結局エリア1を捜索する事になりました。エリアに入って平野さんは、ジョーからリードを外し捜索を始めました。
木がたくさん倒れていて足場は最悪の状態、ついていくのもやっとでした。私が少し遅れると平野さんは立ち止まって待ってくれたり、しました。(完全に足手まとい・・・)途中ジョーが匂いをキャッチして鼻を高く上げ確認していましたが、まだわからないのでとりあえずエリア内を全部探す事にしました。と、ここで休憩、平野さんはジョーの足を見てケガなどしていないか確認していました。少し休憩したところで捜索開始。ジョーは疲れた様子も見せずに元気に走り回っていました。けわしい道、道のない所を前に進み人の入れそうにないところまできたとき平野さん:「こんなところ探したくない」と言って違う方向へ。残り時間も少なくなってきて、もう見つけられないかもと思った瞬間ジョーは前に向かって走っていきました。と「ワン!」とジョーの声、小さい声で平野さん:「みつけた!」本当に嬉しくて思わず平野さんとハイタッチしてしまいました。ジョーに近づいていくとそこにいたのは、ヘルパーの福島達郎君でした。平野さんはボールを取り出し達郎に「ジョーにあげて」と渡しました。ボールをとったジョーは嬉しそうにいつまでも走り回っていました。
スタート地点に戻り、迎えにきちもらい、本部に戻りました。
そこにはすでに捜索から帰ってきた参加者や手伝いで行ったドッグの友達がたくさんいました。少しして、まだ1人見つかってないという事で、我らドッグの先輩!私たちの尊敬している。藤倉&パラ・菊池&ポン・田中&シェパ登場!!1つのエリアを3分割して捜索しに行きました。早く見つかればいいなぁ↓と思っていた矢先雨が降ってきて最悪な状況に・・・。
と柳生先生の携帯が鳴りました!電話の相手はキックポンでした。ちなみにヘルパーは黒川諒です。
こんな感じで救助犬の試験は終わりました。
今回アシスタントとして役に立つ事は何も出来ませんでしたが、間近で試験を見れてとても勉強になりました。来年の救助犬の試験には愛犬の「KREVA」と、ともに参加出来るよう先輩たちを見習いたいと思います。
2・山美希実
私は、今回の救助犬の試験で大沢さんという方のサポーターとして参加しました。GPSの使い方も全然わからなくて不安だらけでした。捜索エリアについてから犬のリードをはずし、犬が自由に動きまわっていました。最初はハシャいでいるようでした。エリアを一周してから、ジグザグに探していきました。
犬は、時々、においに反応して、いなくなる事がありましたが1時間くらいするとだんだん犬も疲れてきました。台風の影響で木が倒れていたりして足場は、悪かったです。犬も木や草にひっかけたのか、鼻や舌から血が出てました。
なかなか見つからない、見つけれなかったらどうしよーっと思いはじめた時、今まで疲れていた犬がいきなり匂いをかぎつけて、どこかへ行ってしまったと思いきや、「ワンワン」と吠え声がきこえ、急いで行くと見事に見つけてくれました!!時間はだいたい1時間半くらいでした。ほんとうに見つけてしまうとは!感動でした。
ヘルパーの人は最初に通ったルートに以外に近いとこにいて、もっと早く見つけれたかもしれない、と思いました。でもヘルパーの人がホっとする顔を見てとりあえず見つけれてよかったと思いました。歩くのは大変だったけどまた機会があれば参加したいと思います。
3・黒川 諒
・見つかるまでの状況
・木の葉の音が足音に聞こえ、見つかるかもと思う。
・遠くで犬の吠えた声が聞こえ、1~2時間後位に「バキバキッ」と足音を確認。少しずつ近づいて来る。「見つかるっ!」と思ったその時、犬と人が前を通り過ぎていった。その後、人の声が聞こえ一緒に消えていった・・・。
他の人が見つかっていくなか、自分は人の気配すら感じられなかった。12時半を過ぎたくらいに、3人で自分を探しにくると情報が入る。どうやら自分が最後らしい。しばらくすると雨が降ってきた。これはまずい!まずいと思いつつも3人も来るのだから早く見つかると思い現状維持。しかし、待てども待てども変化がない。雨も強くなってきたのでブルーシートの中へ避難。これではリアルに遭難だ。なんとなく遭難者の気持ちを味わう。
なにやら足をつつかれてる気がする。すると突然眼の前に犬が現れる。ポンだ!そして吠えた。更にキクチさんも現れた。助かった・・・。その時、ポンとキクチさんが神様に見えた。最後に探してくれた方々、ありがとうございました。
4・菊池 祥弘
9時に試験が開始された。出場する人たちと車でエリアに向かった。GPSの使い方が全くわからず教えてもらった。使い方がようやくわかり、車から降りエリア5に向かった。少し行き過ぎたので戻り入り口に到着。風を見て風上だったので、もうひとつの入り口から入ることにした。しかし風がまた変わっていたが、しかたないと思いそこから入った。奥から入り口にかけて探そうと思いしばらく道なりに歩いた。奥の方までいき、だいたいこの辺から思いじぐざぐに進んだ。最初は犬が慣れるまでリードをつけていった。高いやぶばかりでなかなか前に進めなかった。あまりにも木が多すぎて、ここにはいないだろうと判断し一度道にでた。ここでリードを離した。少し歩き真ん中らへんから入り探した。中々見つからずまた道にでた。しばらく道なりに歩くと反応し吠えさせていかせた。かなり遠かったが吠えた。時間は1時間だった。去年はヘルパー今年はハンドラーと非常に貴重な経験でした。
5・上林 準
菊池・ポンペアに発見されました。最初隠れるときは、草がたくさんあってブルーシートを引くのが大変でした。横になって隠れてたら、遠くの方で犬が草をかきわける音がして十分後ぐらいして背中のほうからポンが来て、周りを回りながら匂いをかがれて、そのあと顔をニ~三回ひっかかれて、ポンが吠え始めて、ハンドラーが来るまで、ずっと吠えていました。
6・中島 直哉
本日の天気 曇りのち雨 意外と温かい 風微風
☆見つかるまでの状況
人の気配を感じなかった。あまりにも暇なのでプチプチを丸めて枕にし寝ることにした。原野の木々に囲まれなかなか快適な睡眠をとることができた。(マイナスイオンが出ていた)ふと目がさめてメールを開始する。その時!
☆見つかった時の状況
11時37分 遠くでバキバキと言う音が聞こえてくる。
11時40分 自分から3~5mぐらい離れたところで一週回る。
11時43分 やっと犬が来た。
11時44分 犬が吠えた。
11時45分 救助された。(人に先に見つかってた様な気がする・・・)
終わった後に吠えろの練習をしていた。最後から2番目に見つかったらしい。ギリギリみんなとカップ麺を食べることができた。見つかってからしばらくして雨が降ってきた。雨が降る前に見つかってよかった。まだ一人見つかっていないらしい、可愛そうに・・・。
7・佐々木 盛男
一回目に見つかったときの状況
捜索開始から一時間ぐらいたってから、藤倉先輩の声が聞こえその後、パラが反応し発見され吠えられました。パラが先に発見し数回吠えて、ハンドラーに教えてました。
二回目に見つかったときの状況
寝ていたのでよくわからないが、たぶん十一時ぐらいに見つかった。高野先輩・ジュディー・村木ペアでした。気がつけば発見されてました。犬にはリードをつけてました。確か吠えませんでした。
8・加藤 涼輔
サポーター
第一回
田中・シェパのサポートをやりました。一回目は風向きを調べ進みました。14分位の所でシェパが反応しました。そして、ヘルパーを発見しました。
第二回
中谷大輔さんの現場で発見されなかったヘルパーを探すために藤倉・パラ、菊池・ポン、田中・シェパで現場を三分割して、探したら菊池・ポンの所にヘルパーを発見したので、我々の田中・シェパの所では、発見できませんでした。
9・坂出 優
葛西・ソラのサポーターをやりました。
10月31日 天気 曇りのち雨
午前九時頃に捜索を開始した、現場まで車で10分ぐらいだった。まずエリアの一番端っこに行きエリアの端に沿って歩いていった。台風が過ぎた後だったので木がかなり倒れていて、歩くのもかなり困難だった。ソラのリードを外し、広く捜索していた。ソラが疲れたと感じたときにリードを付け飲み物を与え休憩した。最初は細かく往復して捜索していたが、細かすぎると考え少し往復の幅を広げ捜索した。
一時間半ぐらいして、ソラが急に走り出し木がたくさん倒れている陰で吠え出した。30mぐらいで先で発見した。遠くから見ても全然気づかなかった。寒いと思いかなりの厚着をしていた。歩いているうちに体が暖まってきて厚着をしたのは失敗だと思った。サポーターはかなり疲れました。しかし、探し方や犬の扱いなどたくさん勉強になりました。機会があれば自分でハンドラーとして捜索してみたいと思いました。
10・山口 善幸
中谷・ジェシーのエリアのヘルパーをしました。
10月31日救助犬資格試験
7時30分頃配置につきました。天気は曇っていたけれど、寒くはなかったです。僕の隠れた所は周りに木が生い茂っていて周りからはあまり見えない所でした。風が結構あったので、いろいろな所から葉がカサカサと音をたてていて非常に紛らわしかったです。
隠れ始めてから3時間ぐらいたったときに人と犬の近づく音が聞こえそろそろ見つかると思ったが、その時には見つからずに通り過ぎていきました。それから5分後ぐらいに、突然遠くから名前を呼ぶ声が聞こえました。柳生先生に「やまぐちー」っと呼ばれ、試験中に出ていいのかと思い少しの間黙って待機してました。
しかし、その時柳生先生が再び「やまぐちー」っと名前を呼ばれ、何事かと思い慌てて返事をして、飛び出したら、そこで引き返してきたハンドラーの中谷先生に発見されてしまい慌てて隠れたが時すでに遅し。そのあとついでにジェシーの練習で再び隠れた自分を見つけて吠える練習をしました。これで試験は終了しました。長い間隠れていましたが、結果がこのようなことになってしまい残念でした。
11・関 公慈 大沢
・ジャックのヘルパー
朝は7時40分頃から隠れ始めました。当日は雲行きが怪しく天候があまりよくなかったので、犬にも悪影響が出るのではないかと思いましたが、その後の天候は幸い悪くなることはなく無事開始されました。正確な時間はわかりませんが1時間後くらいに周辺でカサカサという音がしましたが発見には至りませんでした。
その後何の音もなく時間は過ぎていきました。開始2時間半くらいでまた周辺から人の声らしき物音が聞こえてきました、その直後茂みの奥から何かくるような感じがしました。よく見ると黒い何かがこちらに向かってくるのがわかりました、やはり思ったとおり黒ラブが見えてきました。ハンドラー大沢氏のジャックでした近づいて自分の周辺をとにかく匂いをかぎ回りその直後3回鳴きハンドラーとサポーターが到着し無事救出されました。
12・高野絵里奈
10月31日火曜日、千歳で救助犬の試験が行われました。去年も同じ場所でアシスタントとして参加しましたが、今回は自分がハンドラーとして出場しました。出場頭数は12と、去年よりだいぶ少なかったです。天候は曇り、風も弱めでした。
9:00頃、第一陣がそれぞれ出発し、私は第二陣だったので会場で待機していました。最初に発見したと言う連絡が入ったのは創作開始から1時間程経った頃でした。発見した地点へハンドラーとアシスタントを回収に行く車に私も乗り、交代でそのエリアに入る事になりました。私の捜索するエリアは6です。ジュディを車から降ろし、アシスタントの子にGPSを持ってもらい、いよいよスタートです。
風は殆ど無く、どう探していこうかと迷いましたが、かすかに正面から風が吹いていたので それに垂直に歩いて行きました。背の高い草が多く、歩くのが大変でした。ジュディのリードも外さずに歩いていたので 途中何度も草に絡まってしまいました。真っ直ぐ進んで行って折り返そうと思った時、風向きが変わっている事に気がつきました。折り返して進むと追い風になってしまうと思いましたが、風は微弱で無風に近かった為 そのまま進んでも差ほど支障は無いと思い、草の中を歩いて行きました。現地点をしっかり見ておきたかったので、途中でアシスタントの子からGPSを受け取りました。 ジュディはまだ特別反応はしていません。時々上に鼻をあげますが、匂いをキャッチしたという様子ではないので、どんどん進みました。人も犬も進むのが大変で、少し開けた場所が見えてくると 草地から早く出ようとジュディは足早になり、我先に!…と言う感じで引っ張って飛び出して行きます。落葉樹の林に入ったくらいから、ジュディはチラッと横を気にするように見ましたが、もう少しはっきりと反応をしてから放そうと思い、歩いて行きました。ジグザグに進み、一、ニ度折り返し、また茂みを早く抜けようと走るジュディ。広い場所に出て前方の草の密集したところに入って少し歩いた時、ジュディが急ぎ足になりました。草の茂っている所だったので また開けた場所を目指して入るのかと最初は思いましたが、これは反応しているんだとわかり、呼ぼうとしましたが、少し進み ぱっと横に曲がったかと思うと、既にヘルパーを発見していました。しかしヘルパーはうずくまってはいず、普通に座った状態だったので、ジュディは喜び尾を振っていました。少し待ちましたが吠えないので、呼んでホエロをさせました。
今回の捜索は結果としてはヘルパーを見つける事ができましたが、ハンドラーが未熟な為 犬の反応を素早く読み取る事が出来ず、また、発見時にちゃんと吠えさせられなかった事がとても残念です。救助犬の練習は何度かしましたが、その時からジュディの反応を正確には読み取れずにいました。ジュディは何回か探させて発見できないと やる気と集中力が落ちてしまうので、本番放す回数はなるべく少なくしようと考えていました。しかし 自分が慎重になり過ぎたことによりタイミングを逃してしまったので、今回の失敗を反省し、経験を積んで、判断や技術を身につけていきたいと思いました
13・藤倉 佑也 「救助犬認定試験に対す記録的レポート」
エコ・コミュニケーション専門学校 ドッグトレーナーコース2年藤倉佑也 愛犬 パラ 黒ラブ 1歳7ヶ月 オス
第一章 下準備開始!!
朝は早かった。5時起きだ。外はまだ暗い。5時30分、U人にて犬だし&準備。モチベーション上中!!6時30分、千歳の会場に到着。すぐさま本部をセッティング。周りは山林。ちなみに昨年と同じ場所であり、僕はヘルパーとして参加していた。今年は捜す立場。さらにテンションUP!天候は、ズバリ曇りのち晴れ。雨が降らなければよし!手伝いで一年生が7時に到着。会場に人気も増えイイ雰囲気に!会場は整った。捜索エリアが計10エリア。それと並びヘルパーも10名、各エリアに身を潜ませた。(ちなみに参加者は田中さんのレポートを参照していただきたい。)ミーティングも終わり、僕はエリア5。アシスタントに笑顔が可愛い1年生の萌ちゃん。GPSは任せた!さぁー食料も持った!車に乗り込み捜索エリアへ。。。いざ、参らん!!!!!
第2章 捜索初期衝動!!
藤倉、パラの初の捜索。僕らのヤル気は十分だ。目的地に到着、車は行ってしまった。。。何だか不安に。しかし僕らは勇気をだし信じることを拳と嗅覚とGPSに誓った!スタート前、パラに意識付けをさせるために基本練習を1回行った。これで大丈夫。風はあまりなく無風に近い。林の中は木々達がしっかり根づいており、僕らの行く手を阻む。
なるべく歩きやすい場所を選び捜索。周りを見渡すが全くヘルパーを目で見つけることは不可能に近い。やはりパラの嗅覚に頼るしかないのだ。僕らは三位一体となり前進を施した。捜索15分。パラが反応したように思いパラを開放。いつもの如く走り回る、と、同時にパラの体力が奪われていく。10分後、再びリードを装着。先の安否を考えこれ以上放しておくわけにはいかない。結局この周辺には居なかった。。。それからさらに歩き続けこのまま捜索していては時間が足りない。さらなはパラの集中力のことも考え、ある作戦に出だ。範囲が広いためヘルパーが遭難してそうな場所を測定し、さらにはエリアを半分に分け捜索に躍り出た。そして、まさかこの作戦が僕らの明暗をわけることになるとは・・・。
第3章 心の絆
それからまた進み険しい道を幾度なく越える。リードは木に絡まり困難を極めた。パラの体力のこともあり、なかなか放すことが出来ずにいた僕だが、ここでパラを放す決断にでた。と、同時にフルに時間は使えない。(9時~12時まで)前半勝負でいくしかないと思った。それからもパラや周りやGPSを気にしながら進む。パラもいつしか走り回ることを止め僕の周辺で地面を嗅ぎながら進んでいた。その姿は正に任務を遂行している姿だった!!遭難者を捜すとゆう自覚と責任を知らずうちにパラは身につけていたのだ!!逞しすぎるぜっ!パラッ!!そんな2人の仲はいつしか目には見えぬ『心の絆』で結ばれていた...。
最終章 奇跡という名の実力
そんなことも想いながら見落としがないかしっかりチェックしながら進んでいた。と、その時!!パラが素晴らしい反応を示した!それは正に釣竿に魚がかかった時の瞬間のようだった!!一瞬の反応、それを見逃さなかった。「捜せ」と命じ、パラは一目散に走って行った。「ワンッ!」と一発目の声が聞こえた!やったかパラ!?内心はドキドキ、しかしパラを追うこの二本の足は今までになく軽快だった。「ワンワンワンッ!!!」と同時にヘルパーの姿がこの目にはっきりと映った。
「やった!パラが見つけたっ!すごいぞパラッ!!!」感動した! 写真も撮った! 完全に舞い上がっていた。すかさず本部に連絡。それは僅か1時間4分の捜索だった。その後余韻に浸りながら本部へと戻り皆の安否を気にしながら昼を過ごしていた。会話が弾む。その後のことは田中さんのレポートを参照していただければおわかりになられると思います。さて、そんなこんなな今回の「救助犬認定試験」の参加にあたり日々の練習、犬の習性、風向きなど様々なことを学びそれが本番で活かされ結果に繋がったのだと思います。良き体験ができU人ドッグスクールの皆様を始めエコ・コミュニケーション専門学校の生徒達に感謝の気持ちとともに、厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました!!!『聞くは一瞬の恥 聞かぬは一生の恥』人との出会いを大切に。です。
13・太田ゆかり
10月31日朝9時より捜索開始。車でエリア③の所まで行き、間を通ってエリア④まで歩いた。まず、風下からフェンスに沿って外周を歩こうと、歩きづらい草むらの中を進んだ。カズオに反応はない。そして、奥のポイントを目指したが、なかなか辿り着けずあたふた。40分くらいのロスがあったようだ。かなり焦った。そこから少し間隔をあけて、来た道に平行になるように最初の位置の手前まで戻り、その繰り返しで行こうと考えた。
しばらく歩くと、カズオに反応があり、放すが全く吠える様子がうかがえず呼び戻す。今思えば、きのこ採りの人に反応していたのではないだろうか・・・かなりの距離があったように感じる。その位置から奥に歩き、エリアの端まで行き、歩いてきた道になるべく平行になるように歩いた。その途中反応があり放すも、その後をついていくとなんだか人の声がしてきたので、カズオを呼び戻す。あれはきのこ採りの人だったに違いない。残念。
カズオにも疲れが見え始めたため、少々焦ったが、どうにもできずそのまま捜索。それからまた進み、間隔をあけて戻る。台風のせいか木がたくさん倒れており、かなり歩きづらく、少しずつ道をそれていったが、風向きも変わっていたのでそのまま横にそれて捜索することにした。
また間隔をあけて進む。少し歩くとカズオに反応あり。放すが、疲れているためか勢いよく走って行くことがなかったので後を行って一緒に歩いた。明らかに臭いをキャッチし、前に進んでいる。カズオについていき、しばらくして放すと走ってまっすぐ行った。止まって待ってるとカズオが吠えたので走ってカズオのもとへ・・・無事ヘルパーを発見することができました!!
風もそんなになく、しかもよく変わったので大変だった。歩いていると、GPSを持っているにも関わらず方向感覚がにぶり、うまく進むことができなかったので余計に時間もかかってしまったのが悔やまれる。経験が必要だ!アシスタントとしてついてきてくれた工藤さんも大変だったと思います。ありがとうございました
14・田中 綾
AM5:30
救助犬会場に行く前にユウジンに行き犬出し、準備
AM6:00
ユウジン出発
AM6:30
千歳の会場に到着。会場は去年の試験と同じ会場で、出場者は浜川・リン、大沢・ジャック、中谷(大輔)・ブレス&バッキー、中谷(雅子)・ジェシー、沖・レイラ、葛西・ソラ、平野・ジョー、田中・シェパ、藤倉・パラ、菊池・ポン、太田・かずお、高野・ジュディの12組しかいなかった。去年から比べたらとても少なかった。そして、今年も審査員として山田先生がいらっしゃっていた。
会場に到着してすぐに試験の準備を始めた。7時前に一年生が到着、到着してすぐヘルパーとして隠れるために男10人がハイエースとパジェロに乗ってそれぞれのエリアに向かった。
AM9:00
そして、試験が始まった。田中・シェパ、高野・ジュディ、以外の出場者が捜索を開始した。ほかの人たちが捜索してる間炭をたいて発見の連絡がくるのを待った。1時間ほど過ぎた頃に発見の電話が入った。最初に発見したのは菊池・ポンだった。そのあとすぐに藤倉・パラからも発見の連絡が入った。
AM10:25頃
田中・シェパ、高野・ジュディが捜索のため、それぞれ自分のエリアに入っていった。
私は葛西・ソラが捜索していたエリアを捜索することになった、アシスタントは一年生の加藤涼輔だった。風を考えて風下から入っていった。入って5分くらいしたら、シェパがちょっと引っ張り出したが、まだ曖昧だったのでそのまま進んでいった、所々鼻を上げて臭いを取っていた。15分ほど進んだところでまた立ち止まって鼻を上げ臭いをとっていて倒れていた大きな木の下をすごい勢いで嗅ぎ出して、リード手から離したところその後ろにヘルパーが隠れていた。そのとき風は斜め下から吹いていた。
AM10:50頃
発見!発見の電話をして、ヘルパーと共に本部へ戻った。誰よりも早く見つけてしまったため、もう一度午後から捜索に行くことになった。本部へ戻ってすぐにお昼ご飯を食べた。
PM12:30頃
中谷・ブレス・バッキーがヘルパーを発見できなかったエリア10を3つに分け、藤倉・パラ、菊池・ポン、そして田中・シェパの発見が早かった三組で探すことになった。くじ引きで捜索エリアを決め、捜索エリアに向かって出発した。
エリア3つのうちヘルパーがいるのは1つのエリアだけでほかの2つは誰もいないところを探すことになったので、3人のうち1人が発見するまでずっと探し続けなければなかった。私は一番奥のエリアになった。入ってすぐにリードをはずして捜索を開始した、私のエリアは台風で木が沢山倒れていて、真っ直ぐに行こうと思っても木が邪魔で真っ直ぐに進めなかった。途中山菜取りのおばさん方に遭遇したのでリードを付けて、ちょっと離れてからまたリードを話して捜索した。
私のエリアには誰もいなくて、捜索を始めてから1時間ほどした時に菊池・ポンが発見したので戻って来いという連絡が入って試験は終了した。途中雨が降っていたのでアシスタント共々ずぶ濡れだった。
PM1:50
最後に山田先生からの話で試験すべてが終わった。
まとめ
原野での捜索は一度したことがあったこともあり、授業でも練習していたので探し方や風のことなどをきちんと考えながら探すことが出来たが、運がよかったせいかヘルパーのいる場所へ一直線に行って30分もたたないうちに発見してしまったため、ちょっと心残りがあった。
GPSと救助犬 2003
北海道ボランティアドッグの会の、2003年秋の救助犬認定試験を11月3日、北海道千歳市郊外の原野で行いました。今年も、「災害」に対する試験は中止され、北海道での救助犬にとってより重要な、原野での捜索だけを行うこととしました。今年は昨年に引き続き、さらに実践的な状況を設定しました。
1 捜索エリア:現場は航空自衛隊、第2空団の敷地と道央道との間に広がる原野です。昨年と違って今年のエリアはほとんどが林で、見通しの悪い場所でした。エリアを10の区域にわけ、GPSで活用できるようにルートデータを作って、10個のGPSにあらかじめ転送しておきました。捜索エリアの面積の合計は、おおよそ220ヘクタールです。
捜索本部の位置は変更した
現場の地形図:山旅クラブのオンライン地図、国土地理院発行(1/25000)の地形図
2 セミナー:試験の実施に当たって、GPSの講習会を何回か行いましたた。実際の捜索に当たっても、テストに当たってもGPSの使用は必須です。GPSには、習熟してもらう必要がありました。一通り、各機能について説明し、最低限の活用として、現在地の確認、次にマップ画面の理解とルートデータによるエリアの確認を重点的に講習しました。
3 捜索本部:昨年の失敗から、今回は無線の使用は中止しました。連絡は携帯電話を使いました。今回は、北海道エコ・コミュニケーション専門学校の協力を得て、本部テントを建てることが出来ました。心配した雨も無く、風もそれほどではなく、概ね快適に作戦を行うことが出来ました。GPSデータの解析は、PCを2台使用して行いましたが、肝心のデスクとトップが、オンライン地図の使用制限で活用できませんでした。捜索本部では、各参加者からの連絡と、ヘルパーやサポーターからの連絡、それに基づく位置の確認と、人の配置、さらにGPSからデータを吸い出してPCに保存するなどの業務を行いました。今回、本部業務を行って改めて感じたのは、マネジメントの重要性です。今回は、10名のヘルパーと16名のサポーターを使いました。その配置や、各チームの配備の確認に若干追われました。
4 装備:今回は3時間に及ぶ作業となり、また、雨も予想され、必然的にそれに対応できるだけの装備は、参加者が用意したようです。
5 協力:今回は、会のメンバーのほかに、北海道エコ・コミュニケーション専門学校の協力を得、生徒26名と先生が一人、サポーターやヘルパー、本部業務などをお手伝いいただきました。今回はヘルパーの交代は行いませんでした。
捜索エリア | ヘルパー | エリアの面積(ヘクタール) | エリアの外周(メートル) |
1 | 守屋 貴志 | 29.5 | 3,160 |
2 | 藤倉 佑也 | 22.3 | 2,704 |
3 | 林下 幹 | 18.0 | 1,721 |
4 | 平川 晃司 | 17.7 | 1,798 |
5 | 西川 誠二 | 18.3 | 2,388 |
6 | 武岡 昌吾 | 20.2 | 1,829 |
7 | 菊地 祥弘 | 18.4 | 1,691 |
8 | 山崎 祐輝 | 21.7 | 2,264 |
9 | 中川原 祐樹 | 34.5 | 2,849 |
10 | 笹木 茜 | 27.0 | 2,147 |
全エリアの面積 | 227.6 |
6 審査:作業の評価は、GPSの軌跡データを利用した捜索経路と、ヘルパーやサポーターからの情報をもとに各作業を評価しました。
結果詳細
レポート
サポーター | サポーターの報告 | 捜索エリア | ヘルパー | ヘルパーコメント | |||
1 | 猪狩ハリー | 未発見 | 谷 英里奈 | 1 | 守屋 貴志 | ||
2 | 高橋ジョー | 発見 | 山口 麻奈美 | 2,30m手前で反応 | 2 | 藤倉 佑也 | 良く吠える |
3 | 中村シャロン | 発見 | 池内 朱美 | なかなか吠えず。ブルーシートが見えた | 3 | 林下 幹 | 吠えずになめた |
4 | 佐々木ナビタ | 発見 | 北河 亜沙美 | ハンドラーが見つけ犬を連れて行く | 4 | 平川 晃司 | 吠える |
5 | 浜川フブキ | 発見 | 高木 桃恵 | エリアを迷う。人が先に見つける。1回目近くを通るも発見できず。人が発見。近く時指示吠える。 | 5 | 西川 誠二 | 人が見つけて犬を呼ぶ |
6 | 浜川リン | 発見 | 高野 絵里奈 | かなり遠くで反応。犬が見えなくなる。良く吠える。 | 4 | 平川 晃司 | 良く吠える |
7 | 小林ポン | 発見 | 高野 絵里奈 | 10mで反応 | 6 | 武岡 昌吾 | 良く吠える |
8 | 中谷ヴレス・バッキー | 発見 | 山村 菜美香 | すぐ近くを1回通る。すぐに吠えず。10mで反応 | 7 | 菊地 祥弘 | 吠える |
9 | 沖レイラ | 発見 | 太田 ゆかり | 10mで反応すぐ吠える | 8 | 山崎 祐輝 | 犬から吠える |
10 | 杉山クッキー・リサ | 発見 | 堤 真由美 | 吠えず | 9 | 中川原 祐樹 | 吠えず |
11 | 今野ジュディ | 未発見 | 高橋 有里 | 10 | 笹木 茜 | ||
12 | 葛西ソラ | 発見 | 岩田 このみ | 10mで反応。吠える。 | 7 | 菊地 祥弘 | 吠える |
13 | 佐藤シルフ・ウルフ1 | 発見 | 河口 里美 | 近くで反応。吠える。 | 6 | 武岡 昌吾 | |
14 | 佐藤シルフ・ウルフ2 | 未発見 | 高橋 有里 | 反応するも発見できず | 1 | 守屋 貴志 | |
15 | 中村レオ | 発見 | 太田 ゆかり | 10mで反応。吠えず。 | 2 | 藤倉 佑也 | 吠えず。 |
16 | 中谷ジェシー | 発見 | 西野 由佳里 | 人が見つける。 | 5 | 西川 誠二 | |
17 | 平野ムサシ1 | 発見 | 山村 菜美香 | 20~30で反応。なかなか吠えず。 | 6 | 武岡 昌吾 | 吠えず。人が来てから吠える。 |
18 | 平野ムサシ2 | 発見 | 田中 綾 | 犬が見つける。吠えず。 | 5 | 西川 誠二 | 吠えず。 |
19 | 林崎シェパ1 | 発見 | 河口 里美 | 3 | 林下 幹 | 犬が見つける | |
20 | 林崎シェパ2 | 発見 | 堤 真由美 | 遠くから反応。良く吠える。 | 10 | 笹木 茜 | 犬が見つける |
21 | 嘉瀬BJ | 発見 | 片澤 ひろみ | しばらく吠えず。 | 8 | 山崎 祐輝 | 犬、自ら吠える。 |
22 | 宮本マック | 未発見 | 木村 希望 | 9 | 中川原 祐樹 |
所要時間 | 捜索距離 | 開始時間 | 終了時間 | 合否 | 捜索エリアの確認 | 捜索ルートの選択 | 犬の反応 | 告知 | |||
1 | 猪狩ハリー | 2:29:59 | 4950 | 9:23:29 | 11:53:28 | 未発見 | 否 | 良好 | やや過密 | ? | ? |
2 | 高橋ジョー | 2:02:03 | 4376 | 9:13:12 | 11:15:15 | 発見 | 合格 | 良好 | 概ね良好 | 良好 | 良好 |
3 | 中村シャロン | 2:34:53 | 3259 | 9:13:05 | 11:47:58 | 発見 | 合格 | やや手間取る | 概ね良好 | 概ね良好 | 今ひとつ |
4 | 佐々木ナビタ | 2:42:47 | 6069 | 9:12:31 | 11:55:18 | 発見 | 合格 | 良好 | 的確 | 良くない | ? |
5 | 浜川フブキ | 2:15:21 | 7155 | 8:56:42 | 11:12:03 | 発見 | 合格 | 概ね良好 | 概ね良好 | 良くない | ? |
6 | 浜川リン | 0:52:49 | 3413 | 12:15:51 | 13:08:40 | 発見 | 合格 | 的確 | 的確 | 良好 | 良好 |
7 | 小林ポン | 2:08:33 | 6003 | 9:04:41 | 11:13:14 | 発見 | 合格 | 良好 | 的確 | 良好 | 良好 |
8 | 中谷ヴレス・バッキー | 1:47:42 | 5111 | 8:57:46 | 10:45:28 | 発見 | 合格 | 概ね良好 | 概ね良好 | 概ね良好 | 今ひとつ |
9 | 沖レイラ | 1:59:15 | 5156 | 8:46:31 | 10:45:46 | 発見 | 合格 | 良好 | 的確 | 良好 | 良好 |
10 | 杉山クッキー・リサ | 2:15:48 | 7217 | 8:41:32 | 10:57:20 | 発見 | 合格 | 概ね良好 | やや荒い | 良好 | 無し |
11 | 今野ジュディ | 2:43:30 | 8466 | 8:30:13 | 11:13:43 | 未発見 | 否 | 良好 | 概ね良好 | 概ね良好 | 発見できず |
12 | 葛西ソラ | 1:32:17 | 4209 | 11:03:49 | 12:36:06 | 発見 | 合格 | 概ね良好 | 概ね良好 | 概ね良好 | 良好 |
13 | 佐藤シルフ・ウルフ1 | 0:12:02 | 550 | 11:31:02 | 11:43:04 | 発見 | 合格 | 良好 | 良好 | 概ね良好 | 良好 |
14 | 佐藤シルフ・ウルフ2 | 2:37:58 | 7842 | 12:14:18 | 14:52:16 | 未発見 | 否 | 概ね良好 | 概ね良好 | 今ひとつ | 発見できず |
15 | 中村レオ | 1:15:13 | 3744 | 11:40:56 | 12:56:09 | 発見 | 合格 | 良好 | 良好 | 良好 | 無し |
16 | 中谷ジェシー | 2:14:29 | 7102 | 11:31:10 | 13:45:39 | 発見 | 合格 | 今ひとつ | あまり良くない | 無し | 無し |
17 | 平野ムサシ1 | 0:45:41 | 1593 | 12:13:39 | 12:59:20 | 発見 | 合格 | 概ね良好 | 概ね良好 | 良好 | 無し |
18 | 平野ムサシ2 | 1:00:59 | 3355 | 14:04:37 | 15:05:36 | 発見 | 合格 | 概ね良好 | 概ね良好 | 良好 | 無し |
19 | 林崎シェパ1 | 0:41:34 | 1377 | 12:09:44 | 12:51:18 | 発見 | 合格 | 概ね良好 | 今ひとつ | 良好 | 良好 |
20 | 林崎シェパ2 | 1:12:28 | 2664 | 13:01:09 | 14:13:37 | 発見 | 合格 | 良くない | 今ひとつ | 良好 | 良好 |
21 | 嘉瀬BJ | 2:03:27 | 4595 | 10:59:24 | 13:02:51 | 発見 | 合格 | 概ね良好 | 概ね良好 | 良好 | 今ひとつ |
22 | 宮本マック | 2:44:20 | 8059 | 11:09:19 | 13:53:39 | 未発見 | 否 | 概ね良好 | 概ね良好 | 無し | 発見できず |
8 総括:午前中に投入した10チームのうち、発見出来たのは8チームもありました。予想していたよりはるかに良い成績でした。正直言って、やりだす前は、エリアの広さや現場の状況から、探し出せないかも知れないという気もしていました。8時半に最初のチームを投入してから、おおよそ2時間後の10時25分、発見の最初の一報が中谷チームから入りました。それを機に続々と発見のほうが飛び込んできました。この2時間は長かった。
現場は確かに、現実よりは条件が良いと思います。しかし、今回の試験が現実に近づく大きな一歩となったと思います。昨年、岡山で幼い姉妹二人の行方不明事件が起こりました。遺体が発見されたのは、姉妹の実家から1.5kmの地点です。われわれの目標は、そのときの状況に対応できることです。昨年に引き続き今年の試験も、平地で行いました。残された最大の課題は、高低差のある地形にどう対応していくかだと思います。今回の試験で私は、そのヒントを得ることが出来ました。次回の試験に活用したいと思います。
GPSのデータログの吸出しには、DAN杉本氏作のカシミール3Dを使用しました。また、2万5千分の一の地形図は、山旅倶楽部 のオンライン地図を利用しました。カシミール3Dは非常に秀逸なソフトです。
gPSと救助犬 2002 2
図は第4班で第1エリアを担当した福士アダロチームの、13時15分から14時15分までの捜索の状況。非常に狭いエリアしか探していない。第1ヘルパーに反応できるところまで行っていない。
第5班で第1エリアを担当した西川カールの捜索状況。現場の原野は、原野の中に縦横に荒れた道路が走っている。その道路に沿ってハンドラーが移動しているのが分かる。担当エリアをほど全域捜索し、第1ヘルパーを発見している。見事な作業である。
第2班第2エリア担当佐藤シルフの状況。第2ヘルパー発見後の経路しか、データが残っていないが、出発から北に向かい風的に有利な北側の縁を歩いたようだ。
第3班第2エリア、広内リンの捜索状況。11時39分から12時45分。かなり近くまで行ってはいるが、未発見。
図は4班の第2エリアに入った中谷ヴレスチームの捜索の状況を示している。活動時間は13時21分から14時34分まで。このチームはヘルパー未発見だが、ヘルパーのかなり近くまで何回も行っているのが分かる。また、指定された捜索エリアの半分程度しか捜索していない。
第5班、第2エリアを担当した今野ジュディチームの軌跡。第4ヘルパーのすぐ近くを通っているが、未発見で終わっている。このチームは14時35分から15時25分まで作業した。また、15時4分に、第2ヘルパーのすぐ近くも通っている。このときも発見できなかった。ハンドラーからの話によると反応はあったそうである。反応のあった個所を重点的に探すハンドラーの状況判断が必要。
第3班第3エリア、石沢ナビタ。11時35分から12時45分。非常に良い捜索経路のように見えるが、中央のルートは帰りに通っている。したがって、常に追い風の中で作業をしている。そのためか3人に対して反応できる位置まで行っているにもかかわらず発見出来たのは、捜索開始早々の第4ヘルパー(図中央の顔アイコン)だけ、しかも、このヘルパーは別エリア。
図は13時22分から14時28分まで第3エリアで活動した第4班中村レオチームの捜索状況。一番右のヘルパー(第3ヘルパー)を発見している。一旦、風下まで行ってからの作業開始は、大変良い状況判断である。第4班と第5班の作業時には、第5ヘルパーを省略した。したがって図の右から二番目のヘルパーは入っていない。後半、捜索範囲が、狭くなった。この部分横に広がっていれば、第4ヘルパーを発見できただろう。惜しい。
5班で第3エリアに入った中村シャロンチーム。このチームは第3ヘルパーを発見している。しかし、やはり未捜索エリアがかなり残されている。
8 総括:作業時間は1時間。この1時間が10分程度に感じられたというハンドラーが多かった。より長い時間、より広い区域での作業が望ましい。そしてその作業でのノウハウは、実際の作業でのノウハウに直結するだろう。従来、救助犬試験は犬の捜索能力の評価に主眼を置いていた。
今回の我々が行った試験は、犬の能力の判定には主眼を置いてない。救助犬の能力の判定だけなら、これほど広いエリアや長い時間は必要ないだろう。それにもかかわらず、救助犬としての能力の判定は、ほぼ正確に出来たと思う。我々は実際の活動において、何が必要なのかを明らかにしたかった。その目的はほぼ達成されたと思う。ヘルパー発見チームをすべて合格とします。
GPSと救助犬 2002
北海道ボランティアドッグの会の、2002年秋の救助犬認定試験が11月3日、北海道ウトナイ湖畔の原野で行われた。今年は、「災害」に対する試験は中止され、北海道での救助犬にとってより重要な、原野での捜索だけを行うこととした。これに伴ない、これまでに無い思い切った状況を想定した。
1 捜索エリア:現場はウトナイ湖と国道36号線、日高自動車道、JR線路に囲まれた幅約300メートル、長さ約2キロのほぼ四角形のエリア。このエリアを三つに分けた。第1エリア0.185平方キロ、第2エリア0.233平方キロ、第3エリア0.25平方キロの広さがある。第3エリア0.25平方キロは、およそ500メートル四方の広さとなる。
現場の地形図(1/25000):顔のアイコンはヘルパーの位置をあらわしている。
helper1:北緯42度41分29秒 東経141度41分45秒2
helper2:北緯42度41分15秒7 東経141度42分13秒9
helper3:北緯42度40分51秒9 東経141度42分47秒6
helper4:北緯42度41分06秒5 東経141度42分27秒4
helper5:北緯42度41分02秒3 東経141度42分36秒6
2 遭難状況:設定は上記捜索エリア内にて5名の人間が行方不明になったと想定した。捜索には上記のようにエリアを決めて、3チームを同時に投入した。試験なので制限時間は1時間。エリア全体に5名のヘルパーを隠した。どのエリアに何名いるかは、ハンドラーに通知しない。ただし、全体で5名のヘルパーが発見された時点で作業は中止してよいとした。受験者は15チーム。これを3チームずつ5班に分けた。残念ながら5名を発見できた班は無かった。
3 捜索本部:当日は非常に風が強く、残念ながらテントを建てる事が出来なかった。しかも用意したハンディ無線があまり届かず、仕方なく捜索本部はエリア2の端にワゴン車をおいて捜索本部とした。捜索本部にはノート型のPCを用意し、サポーターから寄せられた情報を元にハンドラーの位置を確定した。今後、捜索本部にはモービル形の無線機が必須となるだろう。また、今回はノート型パソコンを使ったが、これも操作性などの面からデスクトップ型のコンピューターとADSL回線でインターネットにつなぎたい。インターネットからはリアルタイムに地図情報を得る事が出来る。ハンディ型の無線機は思ったほど届かず、連絡には携帯電話がしばしば役に立った。
4 装備:ハンドラーにはディパック。水、非常食、雨具は最低限用意していただいた。実際の活動に、これらは必須だろう。さらに、今回はサポーターに持ってもらったが、GPSと無線機、携帯電話なども必須だろう。ヘルパー発見時の連絡は、サポーターに任せずハンドラー自らが行うことを要求した。実際の活動にあたっては、位置の確認と連絡こそが重要である。
5 サポート:今回は、北海道ハイテクの生徒13名が、ボランティアで手伝ってくれた。5名を交代でヘルパー、3名をサポーターとしてハンドラーに一人ずつついてもらった。サポーターには15分おきに現在位置を連絡させた。
6 審査:作業は犬の安全管理とハンドラーの安全管理を主題とした。いくら捜索能力が高くても、犬の行方がわからなくては、ハンドラーは遭難者の捜索どころではなくなる。ハンドラーの安全管理にとって最大の課題は、自身の現在位置の確認である。それは捜索エリアの掌握になって現れる。現場の状況の把握、GPSの活用などがハンドラーに求められる。
チーム名がそのチームの捜索状況にリンクされています
エリア | チーム名 | サポーター | 発見 | |
第1班 | 1 | 松本オコジョ | 葛西 | 未発見 |
9:20~10:20 | 2 | 平野ムサシ | 伊藤 | 第2,第4 |
3 | 今野ブッチャ | 堀口 | 第4 | |
第2班 | 1 | 石沢エーリン | 荒怜 | 第1 |
10:30:~11:30 | 2 | 佐藤シルフ | 菅原 | 第2 |
3 | 松本ボナンザ | 佐孝 | 第3 | |
第3班 | 1 | 浜川ふぶき | 沢井 | 未発見 |
11:30~12:30 | 2 | 広内リン | 堀口 | 未発見 |
3 | 石沢ナビタ | 葛西 | 第4 | |
第4班 | 1 | 福士アダロ | 伊藤 | 未発見 |
13:15~14:15 | 2 | 中谷ヴレス | 石沢 | 未発見 |
3 | 中村レオ | 小池 | 第3 | |
第5班 | 1 | 西川カール | 澤野 | 第1 |
14:30~15:30 | 2 | 今野ジュディ | 葛西 | 未発見 |
3 | 中村シャロン | 堀口 | 第3 |
発見されたヘルパーの回数 | 第1ヘルパー | 第2ヘルパー | 第3ヘルパー | 第4ヘルパー | 第5ヘルパー | 合計 |
2 | 2 | 3 | 3 | 0 | 10 |
班ごとの発見者 | 第1班 | 第2班 | 第3班 | 第4班 | 第5班 | 合計 |
第1エリア | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 |
第2エリア | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 |
第3エリア | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 5 |
合計 | 2 | 3 | 1 | 1 | 2 | 10 |
第1班の第2エリアと第3エリアは、第2エリア内の同じヘルパーを発見した。
8 総括:作業時間は1時間。この1時間が10分程度に感じられたというハンドラーが多かった。より長い時間、より広い区域での作業が望ましい。そしてその作業でのノウハウは、実際の作業でのノウハウに直結するだろう。
従来、救助犬試験は犬の捜索能力の評価に主眼を置いていた。今回の我々が行った試験は、犬の能力の判定には主眼を置いてない。救助犬の能力の判定だけなら、これほど広いエリアや長い時間は必要ないだろう。それにもかかわらず、救助犬としての能力の判定は、ほぼ正確に出来たと思う。我々は実際の活動において、何が必要なのかを明らかにしたかった。その目的はほぼ達成されたと思う。
使用したGPSは、GARMINのetrex、summitが2台とvistaが1台。今回は位置の確認だけなのでsummitやvistaまでは必要なかったが、今後ナビゲーションなどに利用する上で、これらの機種を使用することにした。メモリーの容量の関係からか、vistaは大丈夫だったが、summitの方は、はじめに作業した2チームほどのデータログが消えてしまった。
GPSのデータログの吸出しには、DAN杉本氏作のカシミール3Dを使用した。また、2万5千分の一の地形図は、山旅倶楽部 のインターネット常時接続の地図を利用した。カシミール3Dは非常に秀逸なソフトである。
救助犬のトレーニング
これは、救助犬トレーニングの実際を記録したものです。
雪崩と原野に対応しています。
2002年以前のものですが、正確な日時は不明です。
雪崩救助犬試験 1999
99年冬季救助犬認定審査会 結果報告
今年は3月21日、比較的遅い次期にも関わらず、豊富な雪の元札幌のばんけいスキー場で開催しました。STVの取材を受け、撮影を兼ねての審査会で出場者には色々ご迷惑をおかけしました。当日は終日冷え込み、前日までの暖気で融けていた雪が凍って非常に固くなり、ヘルパーを埋めたり出したりが大変困難でした。この固い雪の影響で、臭いが漏れ易くなり「反応」の面からはイージーに、しかし臭気源の「特定」の面では、犬が(特に非力な犬が)掘りにくくハードな条件となりました。
認定試験の会場に関して、より現場に近い状況が本当は欲しいところです。ブルドーザーで雪を押して山を作ると、押しやられた雪が作り出す斜面は非常に現場に近い状況かと思われます。排雪場の斜面は、認定試験の会場にふさわしいものですが、現実的な利用は難しいようです。試験翌日、昨年度会場だったアリスファームを訪れましたが圧倒的な積雪があり、ブルドーザーを入れる事さえ出来れば、理想的な会場を作り出すことが出来そうでした。ブルドーザーとなると経済的な問題もありますが、次回は是非実現させたいものです。
もう一つの課題は、次の審査の為に会場を整備することです。1頭の犬の審査が終了した時点でその犬が捜索作業のために荒らした現場を、次の犬の審査に備えて復元することはかなりの労力が必要です。今回、参加者が交互に行いましたが、出来ればその為だけの要員を確保したいところです。
冬季認定試験は「雪崩」を想定しており、実際に運用を考えた場合、救助犬として活動を要求されることは先ず無いと思われます。しかし冬季救助犬としてのトレーニングは、救助犬自体の能力向上には非常に効果的です。また冬の北海道独自の有効なトレーニングであり、トレーニングには寒さや多くの労働を要求されるなど困難な面もありますが、続けて行きたいと思います。
今回審査は昨年に続いて名古屋の山田氏、ヘルパーは北海道ハイテクノロジー専門学校の生徒の皆さん、会場での暖は牧さんのお世話になりました。寒い中一日中お手伝いいただき、誠にありがとうございました。参加者の皆さんもご苦労様でした。なお、審査終了後札幌市内にて懇親会を兼ねて反省会を行い中から体を暖めました。